「オンライン診察」、電話等再診と区別して評価

「対面、電話とオンラインで点数に差」も議論 2017年12月1日中医協総会 中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)は12月1日の会議で遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)について議論した。厚生労働省は情報通信機器を用いたオンラインでの診察は、現行の「患者からの求めによる電話等再診」とは目的が異なるために区別して診療報酬を設定することなどを提案し、了承された(資料はホームページ厚労省のホームページ、遠隔診療についての前回の議論は『診療側、遠隔診療は「対面の補完」強調』を参照)。 厚労省の提案と、委員の主な意見は次の通り。 基本的な考え方 特定された疾患・患者であること 一定期間継続的に対面診療を行っており、受診間隔が長すぎないこと(※) 急変時に円滑に対面診療ができる体制があること 安全性や有効性のエビデンスが確認されていること 事前に治療計画を作成していること(※) 医師と患者の両者の合意があること 上記のような内容を含む一定のルールに沿った診療が行われていること (※)初診の患者は、当該要件を満たさないため、対象に含まれない。 オンライン診察を組み合わせた医学管理 遠隔診療(情報通信機器を用いた診療)については、前回の中医協総会の議論を踏まえた「基本的な考え方」を要件とした上で、 オンラインを用いた診察の実態を踏まえ、オンラインの診察について、現行の電話等再診と区別した報酬を設定してはどうか。 電話等再診については、患家からの療養上の求めに応じて指示をした場合のみに算定できるとの取り扱いを明確化してはどうか。 オンライン診察を対面診療

後期高齢者医療制度の保険料 高所得者の上限額引き上げへ

厚生労働省は、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度の保険料を4年ぶりに見直し、来年度(平成30年度)から、年金の収入が864万円以上の人が1年間に納める保険料の上限額を5万円引き上げて62万円にする方針を決めました。 厚生労働省は、高齢化の進展に伴って増え続ける医療費の財源を確保する一環として、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度について、所得の高い人たちの保険料を4年ぶりに見直すことになりました。 具体的には、来年度(平成30年度)から、年金の収入が864万円以上の人が1年間に納める保険料の上限額を今の57万円から5万円引き上げて62万円にする方針です。 また、自営業者らが加入する国民健康保険の保険料も2年ぶりに見直し、給与の収入が1078万円以上の単身世帯と、年金の収入が1062万円以上の単身世帯については、来年度から、年間の保険料の上限額を今の73万円から4万円引き上げて77万円にする方針です。 ただ、40歳から64歳までの国民健康保険の加入者が健康保険料とともに納めている介護保険料の上限額は、年間16万円のまま据え置くことにしています。 NHK NEWS WEB

“オンラインリハビリ”用アプリ、ワイズが提供開始

脳梗塞リハビリセンターを運営するワイズは、脳卒中後遺症の悩み相談をリハビリの専門家にオンラインで行うことができるスマートフォンアプリ「リハビリコーチ」を2017年12月1日に提供開始した。病院を退院した後の患者や、在宅でのリハビリ方法を知りたい患者や介助者に向ける。 部位や症状に合わせた400本以上のリハビリ動画を用意する。利用者はまず、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士にオンラインのビデオチャットを通じて後遺症についてカウンセリングを受ける。その内容を基に、専門家が利用者一人ひとりに応じたリハビリメニューを組み立てる。患者は、動画を閲覧しながら正しいトレーニングを行うことができるというわけだ。 リハビリは継続性が重要とされているが、保険内で受けられるものは期間や頻度が限られている。そのため、個人差のある脳卒中後遺症のリハビリにおいては、在宅で十分な質や量を確保することが難しかった。リハビリコーチは、オンラインカウンセリングでどこに住んでいても専門家の正しいコーチングを受けることができる。 日経デジタルヘルス

サービス人材 海外で確保 介護やホテル、人手不足で

ウチヤマHD、ミャンマーから 九州・沖縄のサービス事業者が海外での人材募集に相次ぎ踏み切る。ウチヤマホールディングス(HD)は2018年6月に初めてミャンマーから介護スタッフの女性を採用する計画で、同業のシダーもインドネシアで採用面接を開始。ホテル運営のWBFリゾート沖縄(沖縄県豊見城市)はタイから採用する。国内は人手不足が常態化し採用コストも上昇。期間限定の外国人技能実習生も活用し、事業拡大に備える。 ウチヤマHDは18年6月にミャンマーから女性スタッフを迎える予定(写真は現在の介護施設風景) ウチヤマHDは介護付き有料老人ホーム「さわやか倶楽部」など89の介護拠点を展開している。特に関東、東海などで他産業と人材の獲得競争が激しく、初の外国人人材としてミャンマーで20代女性12人に内定を出した。来春に来日後、研修を経て6月から関東と東海の施設に配属する予定だ。 11月施行の外国人技能実習制度の適正実施法で介護が対象職種に加わり、同制度を活用する。実習期間は3年だが、来日後の日本語習得や受け入れ体制の審査をクリアすれば5年に延びる可能性もある。 さらに海外での採用ルートを開拓するため、18年にインドネシアで日本語を習得できる職業訓練校を設立できないか検討している。 シダーは11月末からインドネシアのジャカルタで、日本の外国人紹介機関を通じて面接を開始。18年度に5~6人の採用を目指す。18年秋にも来日してもらう。「景気回復で介護施設の人材募集が難しく、人材紹介や派遣のコストも上がっている」(座小田孝安社長) WBFリゾート沖縄は10月に兼城賢成社長がタイを訪問。面接した1人が年

大塚家具 ホテル・病院・介護施設等向けマットレス「Primely (プライマリー) 」シリーズを発売

総合インテリア販売の株式会社大塚家具(本社:東京都江東区、代表取締役社長:大塚久美子、以下大塚家具)は、ホテル、病院、介護施設等向けマットレス「Primely(プライマリー)」「Primely Deluxe(プライマリーデラックス)」の販売を12月1日(金)より、大塚家具法人コントラクト営業部で開始いたします。  当社法人コントラクト事業部門は30年以上の歴史があり、これまで多くのホテルや介護施設等とお取引させていただきました。その中で、リーズナブルな価格かつ高品質で、不特定多数が使用される状況でのマットレス開発の要望が多くありました。当社の長年にわたり続けてきたベッドの販売・共同開発を国内外の様々なメーカーと実施した経験を活かし、新たにBtoB向け専用マットレス「Primely」シリーズの発売を開始いたします。  大塚家具は法人営業の強化を進めており、法人向け商品の開発により、収益向上を図ります。 商品コンセプト・特徴 1)ホテルや病院、介護施設に適した仕様 ・施設使用に適した機能として、ファスナーで着脱可能なピロートップ仕様  汚れ、ヘたりが出た際に、ピロートップ部のみの交換で対応可能。低コストで新品に近い寝心地を維持 ・ホテルなど不特定多数の方々が使用する環境において衛生面に配慮した抗菌・防ダニ仕様の詰物を採用 ・デラックスモデルは抗菌力に優れた竹炭ウレタンを採用 ・安全に寄与する難燃仕様 ・上質感とともに、汚れが目立たないディープカラーの側面生地を採用 ・受注生産でカスタマイズ  サイズオーダーの他、マットレス側面・表面生地にホテル名等の刺繍オ

努力報われぬ介護 社会保障こそ民の力

2025年度に必要な介護職員は約253万人。38万人が不足する計算 排水速度が通常の2倍の浴槽、利用者のリハビリ記録を一括管理するナビゲーションシステム。介護する人の負担軽減と、介護される人の快適さを高める先端機器がそろう。パナソニックエイジフリー(大阪府門真市)がさいたま市に開いたデイサービス施設だ。大手メーカーならではの技術力でサービス向上に挑む。 「人手と時間が必要な業務を効率化し、高齢者に手厚く寄り添う」。施設の女性職員は胸を張る。同社は職員1人のリモコン操作でベッドを車いすに変え、1分ほどで寝たきりの人を移せる体制も整えた。高齢者の転倒率の低さなど安全面もアピールする。 厚生労働省によると、2025年度に必要な介護職員は約253万人。対する供給見込みは約215万人で、38万人が不足する計算だ。介護ロボットの活用など生産性向上は担い手不足解消の切り札となる。 だが、介護は企業の創意工夫を十分生かせる仕組みになっていない。どのような状態の人に、どんなサービスを提供したかで介護の報酬は決まる。人員配置の基準も厳しく、デイサービスだと原則5人の利用者に職員1人が必要。ロボットも使い効率的にサービスを提供しても、人手は減らせない。エイジフリー社も拡大戦略の修正を迫られた。がんじがらめの決まりが企業を縛る。 「筋トレを増やしましょう」。エムダブルエス日高(群馬県高崎市)のデイサービス施設。リハビリに励む40代男性に職員が声をかけ、専用メニューで後押しする。ただ健康体に近づけば、経営にはマイナスだ。要介護度が3から2になると、月の費用は約15万円から10万円程度に減り、事業者の収入

介護職の在留資格見直しへ 無期限で日本で勤務可能に

政府は、介護現場で働く外国人技能実習生が国家資格の介護福祉士試験に合格すれば、いったん帰国した後に日本で介護職として働き続けられるような制度見直しをする方針を固めた。介護現場の慢性的な人材不足を少しでも和らげる狙いだが、母国への技能移転が目的の技能実習制度の形骸化につながる可能性もある。 1日午後の経済財政諮問会議で民間議員が介護職の在留資格の見直しを提案し、政府が受け入れる意向を表明する。 外国人技能実習制度の介護職は、11月に初めての対人サービスとして制度の対象に加わった。実習生は最長5年、日本で働くことができる。 介護職の在留資格の見直し案は、介護職員として日本で3年以上働き、介護福祉士資格を取れば無期限で日本で働き続けられるようにするものだ。この要件を実習期間中に満たし、いったん母国に戻った人が在留資格を実習生から介護に変えれば再入国できることになる。 介護職として日本で働き続けられる外国人は現在、経済連携協定(EPA)の仕組みでフィリピンなどから来日したり、留学生として日本の養成校で2年以上学んだりして介護福祉士試験に合格した人などに限られている。在留期間は最長5年で、問題がなければ無制限に更新できる。(松川希実、佐藤啓介) 朝日新聞

人工透析、診療報酬減額へ

患者30万人・医療費1.6兆円 厚労省、コスト抑制 高齢化が進むのに伴い、低下した腎臓の機能を補う人工透析治療を受ける人が増えている。その数は30万人を超えて医療費は1兆円超となり、膨らむ人工透析のコストの抑制が医療費削減の焦点になりつつある。安定した収入が見込めるため安易に透析を導入する医療機関もあり、厚生労働省は透析の診療報酬を減額して医療費削減に乗り出す方針だ。 透析は腎臓の代わりに機械などで体内の老廃物を人工的に取り除く治療法。一般的には週3回受ける患者が多く、医療費は1人当たり年間約500万円かかる。高齢者が増えるのに伴って患者数も増えており、2016年末は約33万人と00年末に比べ約6割増えた。医療費は年間1兆6千億円に膨らみ、同40兆円規模の日本の総医療費の4%程度を占めている。 透析治療には手厚い公的医療費助成がある。自己負担は原則として月1万円が上限。腎臓移植などをしない限り、透析治療に入ると一生涯続ける。患者数が増え、人工透析を手掛ける医療機関は15年末時点で全国に約4400カ所と、この10年で約400施設増えた。 治療の実施率には大きな地域差がある。10月の経済財政諮問会議に民間議員が出した資料によると、透析治療の人口あたりの実施率は最高の大分県と最低の秋田県との間で4.5倍の差があった。民間議員は「透析医療の実態に応じて診療報酬の適正化」をするように強く求めた。 厚労省はこうした状況を踏まえ、透析治療の医療費の適正化に乗り出す。現在、原則1万円の患者の自己負担は維持し、例えば透析治療による医療費が特に多い病院など、一定の基準を設けて引き下げの対象とする方

医療IoTのセキュリティ、データ流出より大きな問題とは

医師の中でも、特に救急救命室の医師には、度胸と冷静さが欠かせない。極めて深刻な病気やけがを診ることになるからだ。暴行や事故、重大な疾患に対処することも少なくない。 Credit: Creative Commons Lic. 米カリフォルニア大学サンディエゴ校メディカルスクールの教員であるChristian Dameff氏は、そうした事例のすべてに経験があるが、それだけではない。同氏は医療IoTのセキュリティに精通したホワイトハッカーでもある。サンディエゴで現地時間2017年11月16日、カンファレンス「Security of Things World USA」の基調講演に登壇した同氏は、現在の医療IoTのセキュリティについて、率直に言って憂慮すべき状態だと注意を促した。 現代の医療はテクノロジーが支えているとDameff氏は言う。若手医師の中には、紙のカルテや処方箋、あるいはライトボックスにとめたレントゲン写真を扱ったことがない人も少なくない。今やすべてがデジタルだ。 「現代の医療はソフトウエアで動いている。抗生物質、X線、手術をひっくるめたのと同じくらい重要だ。技術的なシステムがなかったら、現在の医師は、脳卒中や心臓発作、外傷への対処は実質的にお手上げだ」 中心的な問題は2つあるとDameff氏は指摘する。1つは、医療分野のセキュリティに関する議論において、もっぱらデータのセキュリティに重きが置かれていることだ。主に法令遵守という理由からだ。 「医療分野で情報セキュリティというと、HIPAA(Health Insurance Portability and Accountab

育て!ニッポンの医療ベンチャー、欧米との大きな差を追う

官主導で振興、直面する人材不足 10対334―。厚労省がまとめた報告書では、2009年に公表された資料を引き合いに、主要製薬企業における創薬ベンチャー由来の開発品目数で、日本は米国に大きな差をつけられていると指摘した。  米国のメガファーマでは、自社で一からバイオ医薬品を開発する例は少ない。ベンチャーが開発した候補物質が一定の水準に達すると、それを取り込む。米国で承認される新薬の約半分が、医療ベンチャー由来とされるほどだ。  医療機器も同様で、欧米大手メーカーの製品も、元をたどれば新興企業が開発した技術が多い。こうした効率的な分業体制が、医薬品と医療機器の分野で高い競争力を持つ米国企業を育て上げた。  日本政府は成長戦略で、医療系産業の育成を掲げる。厚労省は4月にベンチャー等支援戦略室を設置、医薬品や医療機器の臨床開発や薬事承認など、開発プロセス全般の相談に応じている。  ただ、政府の意気込みと現実には乖離(かいり)がある。医療機器インキュベーションファンドを運営するメドベンチャーパートナーズ(東京都千代田区)の大下創社長は「日本では医療系ベンチャーの投資先がほとんどなく、成功事例も乏しい」と指摘する。  同社の投資先で脳梗塞治療機器を開発するバイオメディカルソリューションズ(同中央区)は2月、大塚ホールディングス傘下のJIMRO(群馬県高崎市)に買収された。ただこうした事例はまだ多くない。「大手が欲しいと思う製品を持つ会社に対し、我々が投資をしないといけない」と大下社長は語る。  東京都は10月に「医療機器開発イノベーション人材育成プログラム」を始めた