薬価改定対象を拡大 医療費、最大2900億円削減 政府抜本改革案

November 22, 2017

政府が年末に取りまとめる薬価制度の抜本改革案が18日、判明した。平成33年度から導入する薬価の毎年改定(現行は2年に1度)の対象薬を、大幅に拡大する。医療費を押し上げている薬価を値下げすることで財源を捻出すると同時に、医療費全体の抑制が見込める。約5割の薬を対象とすると、最大2900億円の医療費削減効果があると試算している。

 

 

 公的保険で扱われる約2万品目の薬の市場実勢価格は、販売競争などで薬価より安くなるのが一般的だ。

このため厚生労働省は原則2年に1度、全品目の実際の価格を調査して薬価を引き下げ、価格差を解消してきた。ただ、「2年に1度の改定ではその間薬価が高止まりし、医療費や患者負担が増える」との指摘が根強く、政府は昨年末、毎年改定の導入を決めていた。

 

 抜本改革案は、毎年改定の対象となる薬の範囲について「国民負担軽減の観点から、できる限り広くすることが適当である」と明記した。対象の範囲と医療費(うち国費は約4分の1)への影響を試算したところ、全品目のうち、薬価と市場実勢価格の差が大きい上位約2割を引き下げ対象とした場合は500億~800億円▽約3割では750億~1100億円▽約4割では1200億~1800億円▽約5割では1900億~2900億円-の削減効果があると分かった。

 

 30、32年度は通常の引き下げ、31年度は消費税率の10%への引き上げに伴う臨時の全品目を対象とする薬価改定を予定しており、33年度が初めての毎年改定の年になる。抜本改革案は「30~32年度の間の市場実勢価格の推移などを把握した上で32年中に具体的な範囲を決定する」と記す。

 

このほか、画期的な新薬に高い薬価を付ける「新薬創出加算」を見直し、対象を希少疾患の薬など「特段の革新性・有用性が認められる品目」に絞り込む。

 市場規模の大きい医薬品、医療機器を対象に「費用対効果」を分析し、その結果に基づき薬価を改定する仕組みも導入する。具体的な内容については30年度中に結論を得る予定だ。

 安価なジェネリック医薬品(後発品)が普及している薬の大幅値下げも検討する。後発品の使用割合が80%以上になった場合、薬価を後発品の薬価の2・5倍に引き下げ、その後、6年間かけて段階的に後発品の薬価まで引き下げる。80%未満の場合は、10年間かけて後発品の薬価の1・5倍まで引き下げる。

 

 市場規模が350億円を超えた高額薬は、改定の機会を年4回に増やす。高額の抗がん剤「オプジーボ」の売り上げが急増したため、緊急措置として今年2月に半額に値下げしたケースを踏まえた。

 

産経ニュース

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