性的行為求められたことも 利用者のセクハラ、暴力…介護職員51%経験 北海道が初の実態調査

高い離職率の理由の一つ

 北海道が、道内の介護施設職員を対象に職場環境に関する実態調査を初めて行ったところ、施設利用者からの暴力や暴言、性的嫌がらせなど「クライアントハラスメント」を受けたことがあるとの回答が半数を超えた。福祉関係者は「介護職員が離職する理由の一つ」と指摘しており、対策が急務となっている。

 調査は5、6月、道内30施設で職員計300人に調査票を配布し、181人から回収した。性別は尋ねていない。それによると、ハラスメントを受けたことが「ある」と答えた人は51・9%、現在の業務に負担を「感じている」と答えた人は70・2%に上った。

自由記述欄では実際に体験したハラスメントの内容が記され「胸やお尻を触られた」「性的行為を求められた」などの性的嫌がらせや、「すれ違う時に急にたたかれた」「つばを吐かれた」などの暴力行為が多かった。「バカ、アホ」などの暴言もあった。  かつて在宅ヘルパーをしていた札幌市豊平区の女性(39)は、認知症男性の介助の際、毎回みだらな内容の手紙を渡されたといい「食事介助中に股間を触られた女性ヘルパーもいる。人の目がある施設より、密室になりやすい在宅介護の方が被害が多いのでは」と指摘する。  道の認知症介護指導者として、各地で職員向け研修に携わる特別養護老人ホーム「西野ケアセンター」(札幌市西区)の保坂昌知施設長(58)は、「認知症以外にも、『金を払っているから』『高齢者だから』と、職員の奉仕を当然と考える間違った権利意識がハラスメントを引き起こしている」と語る。また、「がまんを重ねて心を病む職員もおり、夜勤など過酷な労働条件も重なって離職率はほかの職種より高い。国は職員の待遇改善や適正配置を真剣に考えるべきだ」と話している。

北海道新聞社

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